筋トレをしていると、
ただ回数をこなすだけの運動が
何も意味のないことを思い知らされる。
たとえ腕立て伏せを100回
毎日こなせたとしても、フォームが
崩れていたり、1回1回きちんと体を
落とさずに腕を伸び縮みさせたり
しているようでは、理想の体は作れない。
ここに、「量より質」が見て取れる。
数を積み重ねるだけの
くだらない仕方はせず、1回1回の
練習・作業に目的意識を持って
正しく取り組むことで、より速く、
より正確な成果を上げることが可能となる。
しかしながら、上達のためには
質だけでは足りない。
物理的な練習量・作業量
というのは、効果的に行えば
ほぼそのまま上達に直結する。
「とにかくやってみろ」と
初心者は言われることが多いだろう。
どれだけ頭の中に理想の自分が
あったとしても、最初はまず手や頭
(思考回路)を動かして、理想と現実の
ギャップを認識しないことには始まらない。
初心者だけではない。一般に「プロ」と
呼ばれる人々は、毎日最高の
コンディションを保つために、誰よりも
練習をする。
己の限界を知り、弱点を見極め、
さらにスキのないパフォーマンスが
できるようにそれらを克服してゆく。
ここにおいて、彼らは初めから
完璧を求めない。
何度も繰り返しミスをすることで
己のパフォーマンスの傾向をつかみ、
それに直結する体の間違った使い方を
突き止めることで、それらを矯正し
あるべきパフォーマンスを導き出す。
ここには、「質より量」が伺える。
いきなり100点をたたき出す
のではなく、70点を量産しながら
理想とのギャップを少しずつ埋めてゆく。
では、どうすればいいのか。
物事の始めは、いつだって「量」だ。
数をこなさないことには、その物事の
特徴を理解することは難しい。
そして、数をこなすにつれて、次第に
「質」にもこだわっていく。
1回1回の精度を高めるのだ。
絵を描くとき、まず「ラフ」を作り、
そこから線画を生み出す。これも
「量」を用いて全体像をつかみ、
「質」で細部を調整する。
「全体から個」という流れは、
これを言い換えただけのものだ。
組み合わせが大事なのである。
どちらかに偏るのではなく、
双方一定の水準に到達していないと
いけないのだ。
しかも、程よくブレンド
させなければならない。
どちらも主張が激しいようではダメだ。
互いに相乗効果でよりよく
変化してゆくような関係性を有しつつ
次第にそのレベルも向上させてゆく。
絶えず自分の限界に迫る負荷を
かけ続けることで、筋肉は
どんどん付いてゆくのだ。